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タックスニュース

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タックスニュースは、いずれも問題点のみを取り上げて簡略に説明してあります。
実際の適用に当たっては、長田会計又は専門家にご相談下さい。

長田会計事務所 公認会計士長田信一
2012年8月

遺言と遺留分について

 遺言があり、そこに遺言執行者が定められておりますと、相続発生後その遺言に基づき、遺言執行者は財産を遺言で指定された人に分割してゆくことが可能です。

指定された相続人へ不動産の相続登記を申請することも可能です。

では、遺言が全能かといいますと、そうではなく遺言にも限界があります。

新興宗教にすっかり洗脳された被相続人が、
「全財産を全てその宗教法人へ寄付する」
とか
本来の家族を尻目に「愛人某女へ全財産を相続させる」
といった遺言もありうるからです。

民法では、このような場合を想定して「遺留分」を認めています。
少し大雑把に言いますと、法定相続分の2分の1までの遺留分を認めています

ただし、すべての相続人に対する法定相続分ではなく、以下の場合に限られます。

1.相続人が配偶者と子供だけの場合   ――配偶者4分の1、子供4分の1まで
2.相続人が配偶者と両親だけの場合   ――配偶者3分の1、両親6分の1まで
3.相続人が配偶者と兄弟姉妹だけの場合 ――配偶者2分の1、兄弟姉妹なし
4.相続人が子供だけの場合       ――2分の1
5.相続人が両親だけの場合       ――3分の1
6.相続人が兄弟姉妹だけの場合     ――遺留分なし

補足説明しますと、相続人が子供だけの場合には本来子供は全額相続できるのです。

しかし、遺言で宗教法人へ全財産を遺贈する旨定められていた場合には、子供は、本来の法定相続分全額の半分を遺留分として主張できます。

遺留分の主張には、時効があります
相続等を知ったときから1年間です。

また、相続開始の時から10年を経た時は、自動的に消滅します。

主張の方法ですが、
先ずは、内容証明郵便を出すことから始まることが多いようです。

しかし遺留分を侵害するような遺言は、一般的には、
本妻と愛人間、溺愛された兄とそうでなかった弟、など
こじれた人間関係から生ずる場合が多く、
内容証明郵便などではとても収まらず、調停・審判・裁判へ持ち込まれるケースが多いようです。             

以上

長田会計事務所 公認会計士長田信一
2012年8月

「あらゆる領収書は経費で落とせる」か?

「あらゆる領収書は経費で落とせる」か?

「落とせる」と称する新書版がビジネスベストセラー10傑に入っておりました。
副題に―元国税調査官が明かす実践的会計術―とあります。
見出しを一瞥しましたが、社長さん達を誘惑する秘術?が羅列されておりますね。

本書を購入・熟読された社長さんから早速質問が舞い込みました。
「今度、会社の定款を変更し事業目的に『フレンチレストラン経営』を加えたい」とのことでした。
社長がフランス料理にはまっているのは承知しておりましたが、レストラン経営となりますとこれは別問題です。
いったい何時からはじめるの、もしかしてもう店舗契約なんかしてしまったではないでしょうね。
心配になって思わず早口で聞き込んでしまいました。

社長曰く、いや2・3年先の話、当面は開店調査に邁進するとのことでした。
心は、開店調査にありました。
同書に開店調査であれば、フレンチレストランでの飲食代は交際費ではなく、開発費で通ると書いてあったからとのことでした。

もっとも同書にも条件付けがしてありまして、
『会社の業務の一環だったと言う体裁を繕わなければなりません。ある程度のレポートなり報告なりは当然必要となってくるでしょう』とありました。

筆者の回答は、
「従来レアケースとして、レポート添付で開発費はありえたでしょう。
しかし、本書がベストセラーになった瞬間から、この種開発費もどきは、
税務当局から一段と厳しくチェックされること必定
です。」
といたしました。

もっとも目を引く見出しに
「キャバクラ嬢への愛人手当てを経費で落とす法」 がありました。

一口で言いますと、社員等として雇ったことにして給与経費で落とすことです。

実際にあった話ですが、クラブ勤めの中国美人を非常勤監査役としていた会社がありました。
税務調査官は、妙に張り切りましてクラブ出勤前の彼女をマンション前で待ち伏せ必殺の質問を連発したものです。
彼女は、会社の決算内容その他を流暢な日本語で立て板に水の回答をし、調査官氏は脱帽して引き下がりました。
しかし、大方は、勤務・業務内容が無いまま社員等にして給与を支払おうと言うケースがほとんどでしょうから、うっかり本書の誘惑に乗らないことが賢明な事いうまでもありません。

以上

長田会計事務所 公認会計士長田信一
2012年6月

固定資産税払いすぎていませんか

 
「路線価とか、土地の時価は下がっている筈なのに、なぜ固定資産税は高くなって行くの?」

神宮前某所で前年比7%弱の上昇となっております。
その理由は、と申しますと、固定資産税の課税には一種の激変緩和処置がとられているためです。
激変緩和処置とは、土地の時価が急速に上昇した場合に、翌年に即座に固定資産税を引き上げるのではなく、何年かに分けて小刻みに上昇させて行く処置です。

固定資産税は、国が定める固定資産評価(時価)に対し住宅地では、原則その80%、商業地では原則その60%を課税標準として税率を乗じて税額を算出します。

従いまして、多少時価が値下がりしましても、課税標準額が、時価の60%(商業地)に達するまで、固定資産税はあがり続けることになります。 
<注>上限%には、種々細かい規定があります。


土地家屋に対する固定資産税は「賦課課税方式」といいまして、都道府県市区町村が一方的に税額を決定し課税してきます。
この点,納税者が申告する法人税・所得税等と異なります。
固定資産税は、固定資産税課税台帳に登録された固定資産税評価額に対し課税されます。
固定資産台帳は、毎年一定期間納税者に公開され、その評価額に不服がある時は、その後一定期間、「審査の申出」や「不服の訴訟」を起こすことができることになっています。
納税者の不服の内容で最も多いのが、住宅用地であるのかないのかに関するものです。
1戸当たり200?までの小規模住宅地は評価額が6分の1(都市計画税は3分の1)に減額されます。
同200?を超える部分は3分の1(都市計画税は3分の2)に減額されます。

分譲マンションの住居に付随する駐車場は、住宅用地に含まれます。しかし、往々にして、住宅用地に含まれず課税されている場合がありますので要注意です。
ビル等で住宅用と業務用と混在している場合は、住宅の占める割合に応じて土地の評価額が減免されます。
ビル等が新築された場合には、実態調査がありまして用途比率に応じて土地の評価額が決定されます。
庭先に一部屋増築したような場合には、年初の航空写真調査によりすぐ増税処置がとられます。
問題は、新築後何年か経て用途内容を変更した場合です。
建物の内部となりますと課税当局にはわかりません。
その場合には、課税当局へ申し出でて課税額を修正してもらう必要があります。

 以前、長田会計でこの点につきお客様にアンケート調査をしましたところ、8年前から、5階建てのビルのうち3階部分を住居用として仕様変更(当初は4・5階部分のみ)していたことがわかりました。
さっそく課税当局へ申し出しましたところ、最初の返答は「わかりました、今年の審査申し出期間も経過しておりますので、来年度から減額しておきます」とのことでした。
まてよ、ということで、再三交渉しました結果、過去5年分百数十万円が還付されることになりました。

ところで最近の最高裁判決によりますと、なんと20年遡って還付されることになりました。
還付の内容は、「一般倉庫」として固定資産税が課税されていたところ、実態は当初から「冷凍倉庫」であり、本来低い課税で済んでいたケースでした。

 一度、固定資産税の課税標準について検討をお勧めします。                                 

以上

長田会計事務所 公認会計士長田信一
2012年5月

寄与分について

被相続人死亡時の財産だけが遺産分割の対象ではありません

被相続人の生前における財産増減を考慮しなければならない場合が有ります。

・被相続人の財産増加もしくは減少防止のために無償で尽くした場合
・生前に金銭の贈与を受けていたり、借金の肩代わりをしてもらっていた場合

等です。

前者を「寄与分」、後者を「特別受益」といいます。

今回は、この「寄与分」について説明します。

寄与分について
寄与分とは、「被相続人の財産の維持や増加」に、「特別の寄与」をした「相続人」に認められる遺産の配分額です。

遺産分割にあたっては、先ず遺産総額から「寄与分」を差し引き、その差し引いた残額について法定相続分に応じた遺産分割がなされます。

寄与の内容は、「特別」な寄与とされていますから、子が親の面倒をみるとか、妻が夫の面倒をみるとか、通常の寄与とみなされるものは、寄与として算定されません。

さて、寄与の具体的な内容ですが、三つに分類されます。

1.家事従事に関する寄与
農業・林業・漁業・小売業等、被相続人が営んでいた個人営業に関する寄与が挙げられます。
また、弁護士・医師等の資格業に対する寄与もよく出るケースです。
この場合、通常の給与が支給されていれば、「寄与」には該当されないとされます。

2.療養看護に関する寄与
父である被相続人が数十年にわたり寝たきり状態になり、付き添い看護が必要とされる場合、プロの付き添い看護人に替り、長女が看護した場合等が該当します。

ありがちなケースとして、上記長女に替り、長男の嫁が看護に従事した場合があります。
この場合、長男の嫁は、相続人に該当しませんので寄与分を主張することはできません。
遺言で長男の嫁に寄与分相当額相続させるか、養子縁組をするかの方策をとることが考えられます。

3.金銭等の出資 
入院や治療費を、ある相続人が負担した場合が該当します。

寄与分は相続人が協議して決めます。
長男が、被相続人である父親が主として営んでいた農業にともに従事し、農地等を維持増加させた場合
「遺産総額の三分の一は、長男の特別寄与によるもの」等と算定されます。

相続人の協議で決まらない場合には、家庭裁判所に持ち込み「調停」「審判」で決定されます。
上級裁判所への控訴もありえます。  

以上

長田会計事務所 公認会計士長田信一
2012年4月

代償分割について

遺産分割を行う場合、分割が困難な場合に代償分割を行います。

例えば、
被相続人:鈴木誠
相続財産:時価相当6千万円の自宅のみ
相続人 :3名(鈴木一郎・二郎・三郎)
の場合。

自宅は相続人・鈴木一郎が相続
相続人・鈴木二郎と鈴木三郎は、それぞれ鈴木一郎より2千万円づつ金銭を受領

これを代償分割と言います。

遺産分割手続きは、以下の通りとなります。

1 遺産分割協議書の書き方     

1 相続人鈴木一郎は、被相続人鈴木誠の次の遺産を相続する。
(1)土地 ○○区○○町の自宅土地
(2)建物 ○○区○○町の自宅建物
(3)債務 相続人鈴木二郎に対し金2千万円の代償債務を負う
      相続人鈴木三郎に対し金2千万円の代償債務を負う

2 相続人鈴木二郎は、被相続人鈴木誠の次の遺産を相続する。
   代償金 相続人鈴木一郎に対し金2千万円の代償債権を取得する。

3 相続人鈴木三郎は、被相続人鈴木誠の次の遺産を相続する。
   代償金 相続人鈴木一郎に対し金2千万円の代償債権を取得する。

2 代償分割の決済方法  
鈴木一郎は、鈴木二郎及び鈴木三郎に対し、現金(預金振込)で支払います。


話を判りやすくするために、いささか極端な代償分割例になってしまいました。
一般的には、被相続人の遺産がいくつかあっても、相続割合で分けづらい場合
その差額を現金で決済する方法として、代償分割が利用される場合が大半です。

以上

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