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タックスニュース

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タックスニュースは、いずれも問題点のみを取り上げて簡略に説明してあります。
実際の適用に当たっては、長田会計又は専門家にご相談下さい。

長田会計事務所 公認会計士長田信一
2012年5月

寄与分について

被相続人死亡時の財産だけが遺産分割の対象ではありません

被相続人の生前における財産増減を考慮しなければならない場合が有ります。

・被相続人の財産増加もしくは減少防止のために無償で尽くした場合
・生前に金銭の贈与を受けていたり、借金の肩代わりをしてもらっていた場合

等です。

前者を「寄与分」、後者を「特別受益」といいます。

今回は、この「寄与分」について説明します。

寄与分について
寄与分とは、「被相続人の財産の維持や増加」に、「特別の寄与」をした「相続人」に認められる遺産の配分額です。

遺産分割にあたっては、先ず遺産総額から「寄与分」を差し引き、その差し引いた残額について法定相続分に応じた遺産分割がなされます。

寄与の内容は、「特別」な寄与とされていますから、子が親の面倒をみるとか、妻が夫の面倒をみるとか、通常の寄与とみなされるものは、寄与として算定されません。

さて、寄与の具体的な内容ですが、三つに分類されます。

1.家事従事に関する寄与
農業・林業・漁業・小売業等、被相続人が営んでいた個人営業に関する寄与が挙げられます。
また、弁護士・医師等の資格業に対する寄与もよく出るケースです。
この場合、通常の給与が支給されていれば、「寄与」には該当されないとされます。

2.療養看護に関する寄与
父である被相続人が数十年にわたり寝たきり状態になり、付き添い看護が必要とされる場合、プロの付き添い看護人に替り、長女が看護した場合等が該当します。

ありがちなケースとして、上記長女に替り、長男の嫁が看護に従事した場合があります。
この場合、長男の嫁は、相続人に該当しませんので寄与分を主張することはできません。
遺言で長男の嫁に寄与分相当額相続させるか、養子縁組をするかの方策をとることが考えられます。

3.金銭等の出資 
入院や治療費を、ある相続人が負担した場合が該当します。

寄与分は相続人が協議して決めます。
長男が、被相続人である父親が主として営んでいた農業にともに従事し、農地等を維持増加させた場合
「遺産総額の三分の一は、長男の特別寄与によるもの」等と算定されます。

相続人の協議で決まらない場合には、家庭裁判所に持ち込み「調停」「審判」で決定されます。
上級裁判所への控訴もありえます。  

以上

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