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タックスニュース

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タックスニュースは、いずれも問題点のみを取り上げて簡略に説明してあります。
実際の適用に当たっては、長田会計又は専門家にご相談下さい。

長田会計事務所 公認会計士長田信一
2012年6月

固定資産税払いすぎていませんか

 
「路線価とか、土地の時価は下がっている筈なのに、なぜ固定資産税は高くなって行くの?」

神宮前某所で前年比7%弱の上昇となっております。
その理由は、と申しますと、固定資産税の課税には一種の激変緩和処置がとられているためです。
激変緩和処置とは、土地の時価が急速に上昇した場合に、翌年に即座に固定資産税を引き上げるのではなく、何年かに分けて小刻みに上昇させて行く処置です。

固定資産税は、国が定める固定資産評価(時価)に対し住宅地では、原則その80%、商業地では原則その60%を課税標準として税率を乗じて税額を算出します。

従いまして、多少時価が値下がりしましても、課税標準額が、時価の60%(商業地)に達するまで、固定資産税はあがり続けることになります。 
<注>上限%には、種々細かい規定があります。


土地家屋に対する固定資産税は「賦課課税方式」といいまして、都道府県市区町村が一方的に税額を決定し課税してきます。
この点,納税者が申告する法人税・所得税等と異なります。
固定資産税は、固定資産税課税台帳に登録された固定資産税評価額に対し課税されます。
固定資産台帳は、毎年一定期間納税者に公開され、その評価額に不服がある時は、その後一定期間、「審査の申出」や「不服の訴訟」を起こすことができることになっています。
納税者の不服の内容で最も多いのが、住宅用地であるのかないのかに関するものです。
1戸当たり200?までの小規模住宅地は評価額が6分の1(都市計画税は3分の1)に減額されます。
同200?を超える部分は3分の1(都市計画税は3分の2)に減額されます。

分譲マンションの住居に付随する駐車場は、住宅用地に含まれます。しかし、往々にして、住宅用地に含まれず課税されている場合がありますので要注意です。
ビル等で住宅用と業務用と混在している場合は、住宅の占める割合に応じて土地の評価額が減免されます。
ビル等が新築された場合には、実態調査がありまして用途比率に応じて土地の評価額が決定されます。
庭先に一部屋増築したような場合には、年初の航空写真調査によりすぐ増税処置がとられます。
問題は、新築後何年か経て用途内容を変更した場合です。
建物の内部となりますと課税当局にはわかりません。
その場合には、課税当局へ申し出でて課税額を修正してもらう必要があります。

 以前、長田会計でこの点につきお客様にアンケート調査をしましたところ、8年前から、5階建てのビルのうち3階部分を住居用として仕様変更(当初は4・5階部分のみ)していたことがわかりました。
さっそく課税当局へ申し出しましたところ、最初の返答は「わかりました、今年の審査申し出期間も経過しておりますので、来年度から減額しておきます」とのことでした。
まてよ、ということで、再三交渉しました結果、過去5年分百数十万円が還付されることになりました。

ところで最近の最高裁判決によりますと、なんと20年遡って還付されることになりました。
還付の内容は、「一般倉庫」として固定資産税が課税されていたところ、実態は当初から「冷凍倉庫」であり、本来低い課税で済んでいたケースでした。

 一度、固定資産税の課税標準について検討をお勧めします。                                 

以上

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